忍者ブログ
Admin / Write
seit 27 der August 2010
2025.07.04 Fri
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2010.09.13 Mon
ジャンヌの処刑SSになります。

仏ジャン英ジャンを含みますので、苦手な方は閲覧をお控え下さい。
加えて、多少グロテスクな表現を使ってるところもありますので、ご注意下さい。

と言うか、タイトルがものすごく長いwwww


「お願いだ……ジャンヌ!!!ジャンヌ!!!」

張り裂けんばかりの声がVieux Marché(ビュー・マルシェ)の火刑台に響く。
1人の男が大勢の兵士に取り囲まれ、それでも尚振り切って火刑台へと向かおうとしていた。

「止めてくれ!!!ジャンヌは悪くは無いんだ!!!放せっ……放せ!!」
「フランシス様、お気を確かにお持ち下さい!!」
「何で止めるんだ!!早く……早く、俺はジャンヌを助けなきゃいけないんだ!!!」

いつも美しく着飾っているフランシスが、ずたずたに無数に切り裂かれた軍服に身を包んでいた。
憐れといえば、憐れ――。

「フラ……ン、シス、さん……?」

火刑台に縛られた少女、ジャンヌが小さく呟いた。
ジャンヌが着ている薄汚れた囚人服には、所々血がにじんでいた。
幽閉先の塔で負った傷も完全には癒えていなかったのだ。
顔も腕も足も、切り傷で血が流れていた。

「ジャンヌ!!!今助けるからな……早く俺と帰ろう?」
「Non……」
「ジャンヌ……?」
「貴方と共に戦えたこと、私は誇りに思います――だからどうかこれからも栄華を誇って……」
「何でそんなこと言うんだよ!!なぁ、今からでも俺が上司に言えば……!!!」

唯一自由に動く首を、ジャンヌは横に振った。

「私1人が死んで、この戦いが終結と向かうならば、それは私の本望なんです。どうか分かってください」
「ジャン……」

そこに聴き慣れた声が響く。
フランシスの動きが一瞬止まる、いや動けなかった。

「主を重んじれば恩情を!!異端には業火をもって報いねばいけない――これより、我がイングランド軍の名の下に【魔女】を処刑する!!!さぁ、地獄の業火を味あわせてやれ!!!」

観衆達の熱気が一層迫力を増す。
「魔女を殺せ!」「異端者だ!」そんな罵声が齢19の娘に浴びされる。

「アーサー……?」
「はっ、随分やつれたなぁ……フランシス」

明らかに馬鹿にした口調でアーサーはフランシスを見据えた。

「お願いだ、アーサー!!どんな条約でも飲む!!お願いだから、彼女だけは……ジャンヌだけは殺さないでくれ!!!」
「……」
「……アーサー!!!」
「お前も、堕ちたもんだな」
「くっ……俺はお前を赦さない!!!!っああああああ!!」
「!?フランシスさん止めて!!!」

ジャンヌの声はもう届かなかった。
叫びながら血に濡れた剣を振りかざし敵陣(アーサー)の元へと走るフランシス。
奇怪なものを見るような目で、愉快なものを見たように笑うアーサー。
そして、イングランド軍の兵士の一本の剣がフランシスの腹部を貫いた。
鈍い音が響く。

「な……っ、に」
「お前は負けたんだ、負けた者が悪い――なぁ、そうだろう?フランシス・ボヌフォワ……」 
「……ジャ」
「って、もう聞えないか」
「い、嫌よ……何で、嫌……フランシスさあああん!!!」

血の海と化した地面に倒れこんだフランシス、失血のショックで身体が動かない。
 
「運んどけ。殺しはするなよ」
 
アーサーは後ろに控えていた少尉に命令した。
殺しては面白くない、殺さずに――そう、殺さずに。
そしてアーサーは火刑台に登り、泣き続けるジャンヌの前に立った。
 
「フランシスさん……フランシス、さん」
「ジャンヌ、あいつを殺していない。いや……あいつがあんなので死ぬ訳無いのは分かってるだろう?」
「……そう、ですね……」
「最後に言い残すことは無いか?」
 
アーサーはフランシスにするような態度は微塵も見せず、優しい口調で言った。
 
「!……もう“お別れ”なんですね」
 
アーサーは何も言わず、ジャンヌを見つめた。
そしてジャンヌは少し黙って、静かに口を開いた。
 
「Je t'aime.――愛しています、とお伝え下さい」
「分かった」
「Merci.」
 
そして――火刑台に火が点され、聖女と称えられた19歳の村娘は灰と帰した。
 
「貴方を世界で一番愛しています、我が愛しの――」
 
***
 
「――シス!!フランシス!!何会議中に寝てんだよ、ばかぁ!!」
 
アーサーがフランシスの顔を覗き込むように声をかけた。
 
「アーサー……?え、ここは?」
「何言ってんだ、とっくに会議終わっちまったぞ?ったくルートはマジギレするし、アルフレッドはハンバーガーばっか食ってるしよぉ」
「……」
 
それが夢だったのか、今でも分からない。
でも、これは暗示かもしれない。
 
「アーサー」
「ん?何だよ、フランシス」
「――俺はお前を赦さない……」
 
数分沈黙してから、アーサーはにやりと笑みを浮かべてフランシスに言った。
 
「奇遇だな、俺もだ」
PR
*Comment*
Name :
Title :
Color :
Mail :
URL :
Comment :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ぶおおおおおお(涙


めっちゃ
感動したんだけど…(;△;)
てか涙目です私。

鳥肌めっちゃ
たった!!
もうほんとに感動ですっ!!!

このcpいいですねwww
はまりましたwwww
あれ
ジャンヌってテスト範囲だっけ?!←

あなたほんとに
小説書くの上手い!!
見習いたいです!!
まじで!
弟子入りしていいですk

独立戦争
楽しみにしてます(*^^*)


妃萌 URL 2010/09/14 22:43 編集
Re:ぶおおおおおお(涙
>>妃萌

いつもいつもありがとうおおお!!!
そんな!!私のは雑草レベルよwwww

このCP美味しいよねえええry
仏ジャンはとても美味しいです、はい←
ジャンヌがイングランド軍に捕まった時の、英ジャンも美味しいのよね^q^←
うっへへへへへry

ジャンヌたんはテスト範囲よwwww
多分「フランスを救った聖女は誰?」ってしか出ないと思うけど……;ω;
もっと聞いてくれよおおおry
ジャンヌの処刑場とかさ、戴冠式とかさ((
……ごめんなさい、黙ります←

こんな私で良ければ、弟子入り大歓g←黙りなさい
わーい!!妃萌が私の弟子になったぞ^ω^
※ゆかは何者かによって記憶を抜かれました※←

独立戦争も頑張るね!!!
出来れば、授業で独立戦争やってからの方が書けるかもwwww
独立戦争はあんまり調べたこと無くてさ;ω;
期待に副えるか分からないけど、頑張ってみるね!!!
アーサーを殺しまsssss←
【 yuka 2010/09/27 19:07 】
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
   HOME   
17  16  15  14  13  12  11  10  9  8  7 
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
フリーエリア

こえ部にて活動中です^^*
宜しければ拝聴願います♪
かなり音痴なので注意してください(笑)
最新コメント
[06/28 maho]
[03/27 maho]
[03/02 maho]
[02/22 maho]
[02/22 maho]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
yuka
年齢:
31
性別:
女性
誕生日:
1994/04/16
職業:
高校生
趣味:
音楽、アニメ
自己紹介:
将来の夢はフリードリヒ大王のお嫁さんになること←
ブログ内検索
P R
カウンター
忍者ブログ [PR]